「初めての転職活動はたった3社を受けただけ」若手エンジニアの上出くんはそう語ってくれました。
通常、はじめての転職活動の場合、いろいろと悩んで慎重になったりするもの。しかし、彼はたった3社だけで転職活動を終わらせました。
では、一体どういった理由で彼は転職活動を3社だけにしたのでしょうか?その意外な理由とは?
話を聞いてみることにしましょう。
初めての転職活動はたった3社を受けただけ。その意外な理由とは
3年で退職した理由
――上出さんがエンジニアになろうと思ったきっかけを、学生時代からさかのぼって教えてください。
学生の頃は、特に何か目標があったわけではありませんでしたが、理数が得意だったため高校から理系に進みました。情報系に少し興味があったので、大学では機械科へ。
研究室の研究テーマが情報系で、その延長という感じで自然とエンジニアを目指すようになりました。
就職活動で目指していたのは「待遇がいい」「名の通った大きな会社」。
結果、大手電機メーカーの系列会社に入社しました。ここでは、保険会社の大きな業務システムの開発を担当。しかし、3年で退職しました。
――退職理由は何だったのでしょう。
ニュージーランドに留学するためです。中学から学んでいるのに未だ喋れない英語を、ちゃんと勉強したいと思っての語学留学でした。
1年間の留学は、これまでとは違う環境が新鮮で楽しかったです。
旅行が好きなので、ニュージーランドをぐるっと一周したり、ワーキングホリデーだったからアルバイトもしたり。その時できた友だちとは、今も連絡を取り合っています。英語は思うようには上達しませんでしたが(笑)。
――入社して、いつ頃から留学を考えるようになったのですか。
割と早い段階です。よく「3年は働け」といわれるので、きっちり3年やって、辞めました。
でも、実は英語を学ぶためという退職理由は、半分建前でした。
上司を見ていると何億という大きな金額のシステムを扱っていて、自分が将来、管理職になった時の重責を想像して耐えられなかったという本音が半分あったんです。
「そこまでプレッシャーを感じながら仕事したいわけではない」
と思っていました。それで、3年働いたらもともと憧れだった留学を実現しようと。
会社は入ってみないと分からない
――初めての転職活動。いかがでしたか。
集められる情報は集めて臨みました。が、数はそんなに受けていないです。
会社って、入ってからわかることのほうが圧倒的に多いので、「入ってみないとわからない、入ってみてからだな」と思っていたからです。
2社目の会社は、ガラケーを中心としたサービスの請負をやっている会社。その他にも外部の業務システムを開発していました。
入社後の私の担当は、ガラケーサービスの保守業務でした。
転職だから特別なものという感覚はまったくなく、最初の就職と何ら変わりはありませんでした。
一度目も二度目も、3社ほど受けただけで決めました。
――決断が早いタイプですか。
就職に関してはそうですね。
よほどのブラック企業でない限り、会社の良し悪しって自分の気の持ちようだと思うんです。うがった見方をすれば悪く映るし、たぶん不満を言う人はどこに行っても言う気がします。
これまで、同じ会社に勤める同僚が不満を持っていても自分は理不尽さを感じたことはないので、その会社がいい会社かどうかは人それぞれなんだと思いますね。
「気の持ちよう」というのが根底にあるので、そこは割り切ってあまり深く考えすぎず、思考をシンプル化しています。
まわりの環境って、自分が反映される写し鏡みたいなところがあるので、意識的に不満を持たないようにしているところもあると思います。
――いい会社かどうかは「気の持ちよう」という考え方の上出さん。そう思うようになったのには、何か影響を及ぼすきっかけのようなものがあったのでしょうか。
いい言葉だなと思っているのが、大人になってから親戚のおじさんに言われた「すべてを受け入れよ」です。
いろいろな捉え方があると思いますが、私は
「環境のせいにせず、自分の内側から変えよ」
ということなのかなと受け止めています。
実は、コラボテクノ社長の吉田さんも少し似たようなことを言われていたんです。
「結局何かしら不満を言う人は、どこへ行っても同じだ」
と。
不満を述べる時間があったら、何かを生み出したり広げたり学んだりしたほうが、ずっと有意義。
その通りだなと思いました。
――コラボテクノ社長の吉田さんがいらっしゃったリクルートの社是「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」とも通ずるものがありますね。
それはとてもいい言葉ですね!
おじさんの言葉は実際に様々な生活の場面で結びつくことがあって、後から後からじわじわと身にしみました。今も心に刺さっています。
まとめ
就職活動や転職活動をたった3社で終わらせた理由が「会社は入ってみないと分からない」ということである、とはっきりと言い切った彼の言葉には力強さを感じました。
一見、どんなに良い職場に思えても、人間関係がドロドロだったり、相性の悪い上司や部下と仕事を進めないといけなくなることはよくあること。
そこをあれこれ悩むのではなく、まず、その会社に飛び込んでみる!という姿勢は人生においても大事な考え方だと考えさせられました。
それでは、次回は2回の転職活動を経て思うことを中心に話を聞いていきたいと思います。お楽しみください。
▼エンジニア転職専門サイト「tech Compass転職!」
・コラボテクノ吉田社長インタビュー「若手エンジニアを支援・育成している社長が考えていること」
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